「濃霧の朝。」
福島県会津美里町にて。早朝の只見線を撮影するために訪れた根岸駅周辺での一コマ。この日の明け方は濃霧が酷く、10m先がかすんで見えるほど視界の悪い日でした。視界の悪さを気にしながらも、会津若松駅からの一番列車に乗り込み、真っ暗な無人駅に降り立ちました。初めての駅から撮影地までと記された見知らぬ道を、手元の地図を頼りに歩いていきますが、あまりの静けさにふと立ち止まると前も後ろも濃霧。もう目印の駅は見えないのかと心細さを感じましたが、ここまで来てしまったら前に進むのも後退するのも同じこと。歩みが止まりかけた時にそっとそばにいてくれたのは煌々と輝く電灯でした。
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